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~蠍の幻想曲~

~蠍の幻想曲~

神楽~第七章~

「生まれた時から?」

『そう、むしろ貴方の前世からみているわ』

「前世・・・?」

神楽は床から立ちながら云った

『そう、貴方の前世。』
 
「・・・」

理解できない、できるはずがない。

いきなり変なところに連れられて、魂呪の儀式ってやつを勝手にして、この人形は私の生まれた頃から知ってるとか云うし・・・

「ねぇ神楽とりあえず家に帰っていい?」

『そうねそろそろ帰った方がいいかもね。』

雫も立ち月の光でかすかにみえるふすまに向かう

『あっ少し待ちなさい』

「?」

私が振り向いた瞬間一瞬鳥肌が立った

『これでいいわ』

そう神楽が云うと雫は何か不振そうにこっちを見てきた

「ねぇ、なんで大きくなってるの?」

そう神楽はどうみても人形のサイズではなかった

『だってあの姿で外はあるけないじゃない』

雫が気がついた

「神楽、まさか貴方、付いて来気?」

『はい、それがなにか?』

「いや、待て。来ちゃだめ母が心配するし・・・」

『大丈夫、一村家には何度かお世話になってるから』

雫はとりあえず説得をあきらめた。 


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